件のドラマ『島根の弁護士』でもロケに使われたとある美術館のロビー。
宍道湖のほとりにあり、JR松江駅からも歩いていける程度の距離にある比較的新しい建物。
それが島根県立美術館です。
★【島根県立美術館:『神々のふるさと山陰7月号』】
〒690-0049
島根県松江市袖師町1-5
TEL:0852-55-4700(代表)
<交通案内>
◆JR松江駅より徒歩約15分
◆JR松江駅から松江市営バス 南循環線内回り約6分「県立美術館前」下車

ドラマでは美術館のロビーで仲間由紀恵と樋口可南子がお茶してましたが、喫茶コーナー「ベッキオロッソ」はもっと奥まったところにあります。(ロビーでも飲めるのかも…)
この日は前日のお天気はどこへやら、朝からザザ降りの大雨で、さすがにタクシーで向かう緑の船ご一行さま。
そして、到着して絵を鑑賞する前にいきなりお茶に突入~^^;。
旅館の朝ご飯にコーヒーはなかったので、もう緑の船は
「コーヒー!コーヒー!コーヒー飲まないと絵なんか観れないよぅ!」
と、タイトな時間を無駄に過ごし…いえいえ、のんびり過ごします。
でも、ここのコーヒーはけっこうおいしかったなぁ。
乗船員Hが頼んだカプチーノ(写真奥)もおいしかったよん。

生憎の雨模様ではあるのだけど、この雨もまた似合う街なのだよ、松江は。
まさに
松江に雨が降る~♪
古き水の都~♪
なのです。
それに雨の日に飲むお茶もけっこう好きなのよね。

なかなか豪快な雨だったのだけど、こうして写真に撮るとその豪快さってなかなか伝わらないものね。
蓮の葉に浮く雨粒とかは撮れても、空から降って地面を叩きつける雨の姿を撮るのってムツカシイわ…。
この、雨で煙る外の雰囲気が伝わるといいのだけど。
ちなみにこの日は『有元利夫展─光と色・想い出を運ぶ人─ 』(2007年5月18日~7月16日)がまだやっていたので予定を変更して美術館へ行ったのでした。

「花降る日」
*有元利夫(1946-1985)…1985年2月、38歳のまだまだ若い時に夭折した画家。
今回の企画展は妻の容子さんが監修を務めたらしい。
「花降る日」(1977)は有名だけど、個人的には「真夜中の占い」(1979)や「花降る森」(1979)とか「「一人の夜」(1982)なんかが特に好きかな。
でも今回一番気になった絵は「オラトリオ」(1976)。
この絵では、まだ人物の表情がかわいらしくてメルヘンな雰囲気を残している。
緑の船は名前の通り、緑色が印象的な絵も好きなのだ。
でもな、なんでだろ。
この絵を見てたら泣き出しそうになったのさ。
べつに悲しい絵でもないのに。
ちなみに「オラトリオ」とは…?
「Oratorio」= イタリア語で(祈祷所)の意。聖譚曲。
宗教的音楽劇の呼称。
宗教的な題材による歌詞を持ち、独唱、重唱、合唱、管弦楽のための総合的かつ大規模な音楽作品の種別。
byはてな
うんうん、緑の船は「情景を描いた音楽」や「詩情や音楽を感じさせる絵」がすっごく好き。
絵の展示の間には画家の残したことばもいくつか掲示されていて、その中の
「様式」とはどっしりとした大きな大地のようなものなのだ。
様式に乗っ取って描かれた絵や普遍の様式に溢れた生活は人々に調和と安定した美しさを与えていたと思う。
しかし最近では古臭いと軽視され様式は廃れていった。
その結果、我々は大いなる大地を失い、それぞれが「個性」とかいう自分だけが立てる程度のちっぽけなものにしがみついているのだ。
…というような(文章はもちょっと違ったかも…)ことばがとても印象的だった。
多分10年前では分からなかったであろうこの言葉に、今は「はっ!!」とする緑の船。
そう!最近緑の船は特に建築物などにこの「様式美」を強く求めているような気がする。

この美術館はゆるい曲線のその外観といい、所蔵作品(水をテーマにした作品を収集していたりするところ)といい、湖と調和した雰囲気といい、緑の船の中の美術館ランキングではかなり上位に入ります。
ここに流れるまったり加減が大好きなのさ♪
ここは日没に合わせて開館時間が変わるくらいなので、夕日を見にくるだけでもいいかもしれません。
<後年追記>
*有元利夫:「オラトリオ」oratorio(1976年)
所蔵者:三番町小川美術館
P.S.
たっきー様、拍手でのコメントありがとう!
そうですか、やはり他の人が食べてもおいしいんだな~。
イマイチ拍手の機能がよく分かっていないので…多分ラーメンの記事へのコメントと推測…。