由緒ある賣布神社の次に「名もなき寺」と持ってきたものの、実はここが「寺」なのか「神社」なのかよく分からない(爆)
ただ、鳥居が見当たらなかったので「お寺なのかなぁ…」ということで。

ここは堀川の近くで、この寺(?)は飲み屋街の住宅に埋もれるようにひっそりと建っていた。
あまりにひっそりとした佇まいだったので何度も通り過ぎてしまっていた。
ひっそりとというよりは、半ば朽ちかけているのじゃ…?と誰も手入れしていないような状態で…。
要するにかなりボロかったのだ。
寺の名前すらどこに書いてあるのか分からない。
彫り物も、写真ではそれなりに写ってはいるが近くで見ると「ここ数年は煤払いもされていないんだろうなぁ…」と分かるくらい蜘蛛の巣だらけである。
お手水ももちろんない。

しかし小さなその建物ながら、その正面にはなかなか立派な彫り物があるのだった。
立派というか、やはりなんとなく緑の船が個人的に好きなタイプの彫り物だということなのだが。
どうやらここの彫り物のメインは「鳳凰」のようだ。
もしかして「朱雀」かもしれない。
柱の内側の波模様は、海というより川の流れのようにも見える。
朽ちかけた寺にしては、彫り物に結構気合が入っているよな気がした。
手入れさえすれば、ここもそれなりに通りかかる人々に気にかけてもらえるだろうに…。
正直「寺」か「神社」なのかよくわからなかったので何を祈ろうかとちょっと悩んだのだが、「ここがちゃんと誰かにお手入れされますように」とだけお祈りしてみた。
ここがというか、この界隈の趣のある古い建物がなくなりませんように、無味なビル郡になりませんように…と願いを込めて。(-人-)