航海記 ♪歌いながら行くがいい♪
私の船は、時々歌いながら旅に出る。
旅立ちの朝、風とキャッチボールを。



★【エレカシ・宮本浩次「『あなたは大器晩成型だもの』母の言葉が僕の歌を支えている」 いまも、全力で走り続けて 宮本浩次 】※『婦人公論』webサイト:2020年(令和2年)2月25日記事より

老若男女を問わず、絶大な人気を誇るロックバンド「エレファントカシマシ」のボーカル・宮本浩次さん。令和2年度の芸術選奨 文部科学大臣賞 大衆芸能部門を受賞したことが発表されました。デビュー30周年を終えたばかりの2018年、弊誌でインタビューに応じた際の記事を再掲します。


なんと、5年前(2018年/平成30年)の記事が3年前(2020年/令和2年)に再掲されておりました。
エレカシ30周年の47都道府県ツアーを敢行し、NHKの『みんなのうた』からのオファーを受けて「風と共に」を発表、『FNS27時間テレビ にほんのれきし』のドラマ主題歌「RESTART」、NHK BSドラマ『全力失踪』の主題歌「今を歌え」を書きおろし、大晦日には『NHK紅白歌合戦』にエレカシとして初出場するという「キラキラした出来事」があったと言う2017年(平成29年)を振り返る、2018年(平成30年)のミヤジ(※多分51歳当時)の心境が垣間見えます。それを今読めることに感謝!

(略)先日、母の七回忌法要を終えましたが、74歳で他界する前の年までコンサートに来てくれていたんです。大音量だからって耳栓をして(笑)。生きていたら、「風と共に」を聴いてさぞかし喜んだろうと思います。NHK『みんなのうた』に登場したのは、10歳のときにソロで「はじめての僕デス」を歌って以来、40年ぶりのことだったから。(※公表、発売時は51歳なので正確には41年ぶり?)

結局、小学校5年で合唱団はやめてしまったんですけど。「歌のレッスンは女の子みたいだから恥ずかしい」と訴えたら、母は
そんなこと言っているけど、いつかプラスになったって私に感謝するときが来るわ
と、息巻いて言っていました。本当でしたね……。でも当時は素直になれなくて大喧嘩をしたりして。

今にして思えば、お母さんという存在が優しすぎて、「あなたは私のものよ」的な母性が疎ましく感じられる反抗期だったんです。そのときも勢いに任せて「うるせぇ!」って叫んじゃったんですけど、完敗でした。母は「なによ、あんたなんか、私から出てきたくせに」って、いわば伝家の宝刀を抜いたわけですよ。それを言われちゃ、ぐうの音も出ない。(笑)

なんだかんだ言っても、母の言葉は自信を与えてくれました。
レコード会社の契約を切られたとき、「なんで俺たちの歌は売れないんだろう?」とぼやく僕に、
大丈夫よ。だってあなたは大器晩成型だもの」って。
「母さん、なんで俺、人望がないんだろう?」とこぼしたときも、
人望なんて、これからよ」って即答してくれて、ありがたかったな。

こんなふうに折に触れて母を思い出す僕は、きっとマザコンなのでしょうね。理想の女性も、母のような無償の愛で包んでくれる優しさと、色気が両立している人です……、って大丈夫ですか? こんなこと公言しちゃって(笑)。でも、広い世界の中には、僕にとっての理想的な女性も存在することでしょう。支え合って、楽しい時間を共有するパートナーって大事だと思います。

とはいえ目下のところ、いい歌を作って、いいライブをして、たくさんの人に喜んでもらうこと以上に嬉しいことがあるとは思えないんです。歌を通じて、もっと気楽に生きていこうよと伝えたい。自分にふさわしい人生を生きて、無理しないでと。

「いつも元気を与えてくれて、ありがとう」って言ってくれる人がたくさんいるんだけど、僕らもみんなに自信をもらって、どんどん元気になるんです。この明るいエネルギーのキャッチボールが成立しているうちは走り続けたいと思っています。


構成: 丸山あかね
撮影: 岡本隆史
出典=『婦人公論』2018年(平成30年)7月10日号より




★【エレファントカシマシ「風と共に」※発売時ミヤジ51歳

 時々入るライブの映像がね、またいい
 の。ミヤジは時々若返る、とは本当。
 とても不思議な表情をいくつも持ってい
 るように見える。丹さんの映像の切り取
 り方が好きとも言う。



「風と共に」
 ○作詞、作曲:宮本浩次
 ○編曲:宮本浩次、村山☆潤
 ○MV監督:丹修一
 2017年(平成29年)7月26日(水)発売。エレファントカシマシの49枚目シングル。同年6月~7月に、NHKの番組『みんなのうた』で放送された。
(丹さんと言えば私は「コールアンドレスポンス」、「今を歌え」のMVが好き。そしてこのMVも何気にミヤジが船に乗ってて好き。そこかいw)

 心よ、自由であれ。風の旅人のように。
 あなたは私の小さな祈りを笑うでしょう。
 今は曇りでもそのうち晴れるさ。悲しみの向こうに私は今を生きたい。
 行き先は自由なのだから。風よ、どうか私に相応しい光へ導いてくれ。
 新しい自分に出会う旅に、私の未来に幸多かれ!
 きっと曇りのち晴れ。
 ひとひらのはなびらを手に、ひとかけらの夢を胸に
 そうさ、私は出かけて行く。


「風と共に」は発売の1年前に『みんなのうた』側から「はじめての僕デス」を出してからちょうど40年になるので、また歌ってほしいとオファーを受けたことから製作された楽曲であり、生きているみんなは子どもも大人も基本的にはきっとみんな同じ思いだろうと考えて、自分が感じたこと考えていることをストレートに歌詞と曲にした、とミヤジが本作の経緯について語っている。by wiki(ミヤジは ”ストレート” が本当に好きよね)

あれ!?『みんなのうた』だけど3分55秒でOK!だったのね。いやー「はじめての僕デス」は10歳で声変わりもまだだけど「♪分かってくれたら結構、結構♪」のところなんて、もうすでに” 宮本浩次 ”ですよw
…ああ、そっか。「風と共に」発売の翌年、2018年(平成30年)は歌を、歌のレッスンを薦めてくださったお母様の七回忌だったのね。それは、…それは本当に聴いて欲しかったでしょうね。。。ううん、きっとお母様は聴いてるし知ってると思うわ。「ほらね、私の言ったとおりだったでしょ!(ふふん♪」って、今も得意げに笑ってらっしゃるんじゃないかしらね。

いかん、泣きそう。。。なんかね、大好きな歌謡曲をたっぷりと歌いきった「ロマンスの夜」と言う素晴らしいコンサートを実現して、夢の一つを叶えたであろう今の56歳のミヤジを見ているのにね、もうこの記事も5年前のことで、その中の過去のお母様とのやりとりを読んで、あのレコード会社の契約を打ち切られた20代後半の頃や、アルバム『扉』の制作時にもがいていたであろう30代後半の頃のミヤジの形がすごい手触りで感じられるのよ。お母様が亡くなられたのも今からもう10年前で45歳頃だったんだと思うし、その頃はミヤジのことやエレカシのことも私はほとんど知らないでいたと言うのに。
何故なのか、今更、ものすごく…号 泣…(T_T)。。。
まさか『婦人公論』の記事で泣かされるとは。(え?私がおかしいのか!?
と言うか、私の中で宮本浩次と雑誌『婦人公論』のイメージのギャップがw


インタビューの方、きっとめっちゃ上手にお話してミヤジの言葉をまとめたんでしょうねw 文章では「僕」って一人称になってますけど、ミヤジは「私」(それも江戸っ子らしく”あたし”)って言ってたんじゃないかしらと推理。

そう、これは個人的解釈と無駄に長い愛を綴る「ミヤジの沼渡り、その31」です。



しかし、急性感音難聴になったのを「怪我の功名」と言い、2週間入院している間にそれまで1日に120本くらい吸っていた煙草をやめることができたとか、「奴隷天国」をあれはあれで非常に完成度の高い名曲なんだけれど、と自分で褒めてたり(今更だけど確かに確かに!)、バンド31年目のスタートとなった当時のニューアルバム『Wake Up』を「風と共に」「RESTART」「今を歌え」「夢を追う旅人」「Easy Go」とか、聴いたことがあると言っていただける曲のオンパレードで「すべての歌が自信作です!」と言い切ってたり、なんだか過去の発言なのにいちいち私には微笑ましいのよw



そして、自信作の詰まっていると言うエレカシ23枚目のアルバムがこちら!
collage-20180606-ek-wakeup.jpg
エレカシ23枚目アルバム『Wake Up』発売時、ミヤジ51歳

★【エレファントカシマシ 宮本浩次が語った覚醒とは? 新作アルバム『Wake Up』特大インタビュー】(の予告)rock'n on 2018(H30).5.29、19:00配信記事より参照〜
写真は雑誌『ROCKIN'ON JAPAN』がアルバム『Wake Up』が完成した2日後にインタビューした頃のもので、もう軽く5年前なのです。この頃の自分は…そう言えばなんか色々あったわぁ。この頃はバンド名位は知ってはいたけれどエレカシのエの字もない生活だったのだ。



うんそうね、ちょっと前までは(そんなの自分で言うのってどうなの〜?)(んな大袈裟なw)とかさ、きっと斜めに聞き流していたと思うけど、今は本当に「そうね」とニコニコして聞いちゃう。(アホw?いいえ!それでいいんです!)
だって、きっとそれはミヤジの本気でどこから切り取っても真本心だと思うじゃない?冗談や物の例えなどじゃなく、本当に一生懸命(それとも一所懸命の方がしっくりくる?)なんだろうなって思うのよ。伝わるのよ、私のココ♡に。
捻くれた私には、彼のそんな不器用でありながらも真剣で ”ストレート” な姿が、今は本当に好ましく眩しいのですよ。









…つーかね、他にもあるでしょ?そのアルバムにもっとすごい名曲が。
あれよ、旅立ちの朝よ!
事務所がYouTubeに出してないのが解せん。あんな名曲もっとちゃんと推してよ、絶対名曲なのよ。タイアップ曲とかCM曲じゃないからなの?事務所の人、ちゃんと分かってる?もっとビシッと広げてあげてー!

ん…あ、あった。。。(たった今、見つけた…Σ(´Д`lll)!?)
(呆然)…だーかーらー、ローマ字の「Tabidachi No Asa」じゃ辿り着かんのだってばー!・゚・(つД`)ノスタッフー!お願いだから、大好きなバンドの大好きな曲にあんな分かりにくい雑なローマ字タイトルを付けないでいただきたい。表題は「バンド名+曲名」とキッチリ日本語で記載すべきです!
       ↓この様に!

★【エレファントカシマシ「旅立ちの朝」※もう、自分でタイトル変たる。。。

 そして大文字で言いたい。

 これは、
 名 曲 で す !!


 (もっと大事にしたってー!>(´Д`*)ノ


「旅立ちの朝」
 ○作詞・作曲:宮本浩次
 ○編曲:宮本浩次、村山☆潤
2018年(平成30年)6月6日発売、エレファントカシマシの23枚目のアルバム『Wake Up』に収録。※アルバム発売時、ミヤジ誕生日よりちょっと前のまだ51歳。

ちなみに、アルバムのタイトルって大文字?小文字?どっち!?アルバムのジャケットでは『WAKE UP』で、でもエレカシ公式サイトだと『Wake Up』なのよ。。。小文字が正解、なのか…??英字のタイトルって毎回迷うんですけど。


collage-tobari-suki.jpg

 この曲、すっごい好きなの。
 
 バンドでデビューして30年以上経っていて、その一番
 新しいアルバムの中の、それもシングルカットや何か
 のタイアップ曲でもないこの「旅立ちの朝」がすごく
 好き!瞳に「」が書ける位に好き(ノ∇≦*)!
 ※某人気スパイファミリー漫画&アニメのフィオナさん参照

 アルバムはソロの縦横無尽ツアーのコンサートで現地
 のグッズ売り場で一緒に売ってあったのを買ったので
 私はエレカシで最初に手にしたアルバムが今のところ
 一番新しい23枚目のアルバム『Wake Up』なわけで
 すが。(それももう軽く5年前に発売のですけど…)



collage-ek-20170321-30th.jpg

いや違った、正しくはバンドのデビュー30周年記念で出したベストアルバムの『All Time Best Album THE FIGHTING MAN』が最初でしたわ。

★【エレファントカシマシ、 30周年ロゴ&オールタイムベスト盤のジャケ解禁『rockin'on』2017年(平成29年)1月1日 00:00配信記事参照〜
○ベストアルバムの発売日:2017年(平成29年)3月21日
 ※ベスト発売時、ミヤジ50歳。

そうそう、ソロ活動中のミヤジで初めてコンサートに行った私は、ベストアルバムから入ったので(もう30年もバンドで活動してたのか。新しいのから遡って行ってエレカシの曲を少しずつ聴いて行こう、ふふふ)と思ったのだった。まあ、その後は手に取れる時にその都度順番に関係なく買ってしまうわけですがw(ネットでは買わない派なので…)
ベストアルバムの後、バンドでは2018年(平成30年)6月6日に発売された23枚目のアルバム『Wake Up』が一番新しい。




なんと、もう今年でエレカシ35周年のアニバーサリーイヤー!そして、この2023年(令和5年)3月21日(火)は春分の日であり、エレファントカシマシデビュー35周年記念のその日なのですよ!

日本の祝日を定めている「国民の祝日に関する法律」によれば、春分の日は「春分日」、秋分の日は「秋分日」を採用するとされています。「春分日」「秋分日」というのは天文学上の呼び名で、次のように定義されています。

太陽は星々の間を移動していて、その通り道を「黄道」といいます。また、地球の赤道を天にまで延長したものを「天の赤道」といいます。黄道と天の赤道は、お互いが傾いているために2点で交わり、その交点のうちの一方を「春分点」、もう一方を「秋分点」と呼びます。そして、太陽が春分点・秋分点の上を通過する瞬間がそれぞれ「春分」「秋分」と定義され、「春分」「秋分」を含む日のことを、それぞれ「春分日」「秋分日」と呼ぶのです。


★【質問3-1)何年後かの春分の日・秋分の日はわかるの?】国立天文台NAOJ記事より参照〜


今年は、その天文学的な意味での「黄道(こうどう、英: ecliptic)」と「天の赤道(英:celestial equator)」の春分点を通過する「春分の日」が正にエレカシ35周年記念のその日であり、そしてアニバーサリーイヤーでのコンサートが東京の有明アリーナである日なのです。なんだか、とても祝福に相応しい日に思えます。あああああああ(´Д`*)!、その日!その日を東京でエビバデ達と一緒に私も祝福できたら良かったんだけど。

★【35th ANNIVERSARY TOUR 2023 YES. I. DO】エレカシ公式サイトライブのお知らせより
★【エレファントカシマシ デビュー35周年記念3カ月連続特集】wowow特集記事より(wowowの回し者ではありませぬがついw)


しかし、35周年とは言えバンドとしてのアルバムが23枚もあるて何気にすごくない!?と今更驚愕しております。この30周年と35周年の間にアルバム『Wake Up』が出てて(と言うか、30周年記念の47都道府県ツアーを周りながらアルバムを制作し、ファイナルが終わった後にこの「旅立ちの朝」の曲を作ったとか!?)、ミヤジはソロ活動始めてて、長引くコロナ禍と被っているにも関わらず直近のカバーのミニアルバム『秋の日に』を含めアルバム4枚出してて、ソロでも47都道府県を隈なく回る日本全国縦横無尽ツアー&代々木での完結編を完遂、直近ではカバーアルバム中心の「ロマンスの夜」をそれはそれは素敵に演じた。
この「ロマンスの夜」がまた私は大好きでね〜、中々エレカシの方へ気持ちが切り替えていかなくて困るほどですw(まだまだ「ロマンスの夜」に浸っていたいの〜ってw)★【ロマンスな夜に】2022(R4)/12/10(土)記事参照〜
★【ふたたびのロマンス 〜最終夜〜第1部】2023(R5)/01/21(土)記事参照〜
★【ふたたびのロマンス 〜最終夜〜第2部】2023(R5)/02/17(金)記事参照〜



そのロマンスの沼からスーーーーっとエレカシへ誘われる、私にとって正に橋を渡るかのような曲がこの旅立ちの朝なのです。


このアルバム『Wake Up』を全体で流していると、ミヤジが言う通りどの曲も確かに色々とよく聴いているけれど、私は毎回この「旅立ちの朝」のイントロのギターの音ではっとして手を止めて顔を上げてしまう。何回聴いても音に心を掴まれる。ほんとイントロ0.3秒ではっとする。この曲はドラム!なんと言ってもドラムでしょ!ドラムの音で胸が震えるわ。。。:(´◦ω◦`):。。。
(そう言えば、前も「愛すべき今日」2015年(平成27年)9月23日発売の47枚目シングルで同じ様な事を言って激推ししてたわねw)

もちろんミヤジのこの時(※おそらく収録時51歳)の声!声が良い。
バックコーラスも自分で歌ってて、私はミヤジのセルフコーラスが中々に好きなんだけども、この曲の中でミヤジの声は物凄くいろんな手触りを感じさせる彩りを放っている。ミヤジの持つ七色の声が詰まっていると言っていい。小林武史風に言うならば「この曲の歌声の中には、宝石がいっぱいあるな、宮本くん!」て感じでしょうか。アルバム『LIFE』の制作前に、一番最初にまずは小林さんにプロデューサーになってもらいたくて自分で録音したデモテープを手渡して一緒に聴いてもらった時に言われたのは「ここには宝石が、宝石の原石がいっぱいあるな、宮本くん!」だったと思うけども、このもうすぐ52歳になる直前に収録したであろうこの曲での歌声は、完全に煌めいた「宝石」そのものであったと言えると思うの。私的には例えれば『宝石の国』(アニメ参照)のフォスフォフィライト(英名:phosphophyllite、和名:燐葉石)のイメージ。

私はミヤジは40代の頃が色々と全方位最強だと思っているんだけど、この「旅立ちの朝」の声はそれを凌ぐ魅力がある。この歌では全くがなっていなくて、だのに年齢相応にざらついた音と伸びの良い透明感とが堪らない絶妙なバンランスで出ていて、縦糸と横糸のように綾なってて、風になびく柔らかな布のようにその声が胸の内側を撫でるみたいに吹き抜けて行く。そう、声になんとも言えない手触りを感じるの。ナナナなんなんだ、この声は!?いや、もうこれが私の中で最強でいいのか!?そうなのか?(自問自答)
40か41歳の頃、蔦屋さんからの「宮本さんは4割の力で100%のパフォーマンスが出せるんじゃないか、出すべきではないか」の苦言に対する、10年越しのミヤジのアンサーソングなんじゃないかとすら思う。

ああ、本当にそうなのかも。この曲を聴いていると、もう一つのある歌の風景が頭に浮かぶのです。それは、あのエレカシの再々出発となったと言われている18枚目のアルバム『STATING OVER』の7曲目「starting over」です。

★【エレフファントカシマシ「starting over」
※もう勝手にタイトル日本語で変換さしてもらいます…

 「starting over」
 ○作詞、作曲:宮本浩次
 ○編曲:YANAGIMAN(※「俺た
 ちの明日」でも編曲)
、エレカシ
 ※2008年アルバムver.



★【エレファントカシマシ - 2008.05.02 渋谷 C.C.Lemonホール】より「starting over」(※鬼武者VS耳なし芳一ver.)

 「starting over」ライブver.
 同じ曲だけど、ライブではまた全っ然
 印象が違うのよね。良くも悪くもミヤジ
 にはそんなのがいっぱいありそう。
 にしても、この時の約3分に及ぶイント
 ロの空気感よ!鬼武者の声の蒼さよ!



この曲はアルバムver.よりも先にライブver.を聴いていて、2008年(平成20年)5月2日(金)に 渋谷C.C.Lemonホール(旧渋谷公会堂)で行われた時の「starting over」の演奏が最高に素晴らしくて、私の中ではもはやこのライブver.が「starting over」のスタンダードであったりします。
アルバム発売が同年1月30日、コンサートツアーが4月12日の名古屋ダイアモンドホールから始まり、8本目のコンサートがこの渋谷C.C.Lemonホールでのこの演奏ですね。この間の4ヶ月、もしくはツアーが始まって1ヶ月。その間に「starting over」の曲は演奏する度に成長し、より成熟していったんではないか。動画はないですが、あるエビバデのライブレポによればこの渋谷C.C.Lemonホールの2日目(5月3日)の演奏は最初の雰囲気からしてもう何かが違っていてもっともっと良かった!とありましたから。ソロの縦横無尽ツアーと完結編、「ロマンスの夜」を体感した今だからなんとなく分かるんだけど、いつもどんだけの熱量と勢いで歌い変化していくのか。七色の声を持つオヤジミヤジ、本当に恐ろしいコ。
てか、2008年(平成20年)には名古屋ダイアモンドホールのあの至近距離でエレカシの「starting over」の演奏に会えてたかもしれんのか…。(前はココって「雲竜フレックスホール」だったよね?あれ、いつの間にか伏見にあった老舗のライブハウス「ハートランドスタジオ」もこのビルに移転してるね!?そうか、あの懐かしのハートランド、なくなったと思ってたけど移転して今も元気にやっててなんか嬉しいわ!)いやまあ、2008年(平成20年)当時は全くエレカシの活動状況も何も知らんかったわけだけど。…Σ(´Д`lll)あーーっ、なんかまたものすごーくもったいないことしてきた気になってきた。

※「starting over」のライブver.についてはこちらもどうぞ(゚⊿゚)⊃→★【up&down+right&left その9〜それぞれのSTARTING OVER〜】2022(R4)/03/12(土) 記事参照〜


2008年(平成20年)のコンサートではまだ誕生日前の41歳。その時に歌っていた「starting over」の中での、希望を感じたと言う美しい夕焼けの空や茹だる程に暑かったであろうその夏の風景が、私にはこの51歳で歌う「旅立ちの朝」にもどこか重なって感じられるのです。いえ、繋がっている気がするのです。再々出発したと言われる18枚目のアルバム『STATING OVER』(※41歳)から、23枚目のアルバム『Wake Up』(※51歳)までの間だって、ずっと順風満帆で楽しいことばかりでもなかったでしょうに。それでも五十路を超えてなお、最高の笑いと幼い頃に憧れていた夢の風景を、その目指す場所を忘れず心が燃えているのが分かる気がするのです。その心の道は、今56歳のミヤジの中に連綿と続いているのを感じるのです。
ああ、もしかしてやっとエレカシの "今" に近づきつつあるのかな、私。

力強く真っ直ぐで、それでいて儚さを感じる美しいメロディーも、この時のミヤジの歌声も全体の音のバランスもホント私の胸のどストライク、ど真ん中の1曲がこの「旅立ちの朝」なのです。

もう、大っ好き!(.゚+.(*'v`*)+また増えましたw)

これはあれか、プロデューサー村山☆潤(ミヤジは”むらじゅん”て呼んでた)のアレンジが超冴えている、と言うことでよろしいのか!?

上手く言えないけど何が好きって音の構成?景色って言うの?ピアノの入り方とか毎回うっとりする。テクニカルでスピード感があるのでも複雑な文学的な詞があるのでもない。けれど、音の重心はしっかりと低く、それでいて果てしなく広がる広大な景色を地面からじわじわと風に乗って上空に昇っていき最後には澄んだ空から地上を眺めている、まるで鳥になって風に乗って飛んでいる、そんな雄大な空気をこの曲は纏っている。そして最後に鳥は地上に立っている男の肩にふわりと止まる。地上に立つ一人の男の、人生の半ばを折り返し五十路を過ぎた男の歩き出す一歩から、またこの歌は始まるのだ。



大好きなあまり、勝手にシングルジャケット作成。collage2018-ek-tabidachi-3.jpg
※婦人公論での撮影より、ミヤジ51歳(多分)



しかし、バンドの30周年記念のツアー(それも47都道府県)が終わってすぐにこの歌を作ってるって…。普通、その後はさすがにほっと一息入れて休みたくなるってもんじゃないの?もう旅立っちゃうの!?って。
この後のミヤジのソロ活動の軌跡は半分くらいは私もリアルタイムで知っているけれど、なんと言うか…あの細い身体のどこからそのエネルギーが湧いてくるの!Σ(´Д`*)?と素直に驚嘆する。古くからのエビバデ達(エレカシのファンの皆様)って、きっと色んな意味でミヤジの振り幅広すぎて追いかけるの大変だったろうなぁって思うわ。(でもきっとそれが嬉し楽しなんだろうけどw)

しかしね、「もっと気楽に生きていこうよ」(※『婦人公論』2018年(平成30年)7月10日号記事参照〜)ってあーた、ご自分は何事もある意味全身全霊全力全速でやってきておるようですが、それを「気楽に」「無理しないで」「自分に相応しい人生を生きて」っておっしゃられるんですけどもね、一般的にはあなたのその「気楽に」の中身は中々にハードルが高いんですよ?(-∀-)
…うん、でもミヤジが言いたいこと、今はエレカシやソロ活動でのミヤジの歌をたくさん聴いて、雑誌のインタビュー等での言葉を文章の行間を読みに読んでw そのイメージがすごっく伝わります。同じ事が自分にもできるか否かは別としてですけれど。

今分かるのは、ミヤジの言うところの「明るいエネルギーのキャッチボール」を、いつの間にか私も受け止めていたんじゃないか、と言うことなのです。
そして、私もそれをちゃんと投げ返せていればいいな、と思うのです。





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