航海記 ♪歌いながら行くがいい♪
私の船は、時々歌いながら旅に出る。
植田正治写真美術館 (鳥取県西伯郡岸本町) *松江旅情番外編

松江旅情番外編となる今回。
というのも、この植田正治写真美術館は島根県のお隣、鳥取県米子市のさらに東、大山の麓にあるのだ。
JR松江駅からは電車でJR米子駅まで40~50分くらい。(*最寄の駅は伯備線のJR岸本町駅)
そこからは乗船客員Iと駅前でレンタカーを借りていざ出発!
るん♪

せっかくだからと伯耆大山をぐるっとドライブしていく。
この時は道路に雪もなく、大山の中腹を走ったときにだけ路肩に以前に降った時の残雪が固まっているくらいだった。
スキー場を抜けて山肌の見える丘を眺めて「この時期にこんなんじゃスキー場も大変だろうなぁ」と同情しつつドライブを楽しむ。(たぶん吹雪いて道路が凍結したりしてたら真っ青になっていただろうが…)
夏はもっと楽しいだろう♪

大山を半周して現地に到着したときにはもうだいぶ陽が傾いていた。


植田正治写真美術館9



植田正治って誰?=
★【植田正治OFFICE
写真家:植田正治(1913年-2000年:享年88歳)の事務所によるウェブサイト。作家資料、展覧会や出版の最新情報などを掲載してある。


★【The PHOTOGRAPHER 植田正治:FUJIFILME2000「写真を語る」
[植田正治略歴]

植田正治 Shoji Ueda
1913年(大正2年) 鳥取県生まれ。
1932年(昭和7年:19歳) 上京し、オリエンタル写真学校に入学。
 卒業後、故郷に帰り19歳で営業写真館を開業。
 この頃より、写真雑誌や展覧会に次々と入選。
1949年(昭和24年:36歳)頃から地元の砂浜を題材にした作品などを精力的に発表する。
少女四態」などの群像演出写真をはじめ、砂丘などを舞台に被写体をオブジェのように配置した作品の数々が国内外で高い評価を得る。

名作写真館 23 植田正治・緑川洋一―The Photography Pavilion 写真を楽しみ、写真を語る (23) 名作写真館 23 植田正治・緑川洋一―The Photography Pavilion 写真を楽しみ、写真を語る (23)
植田 正治、緑川 洋一 他 (2006/07)
小学館

*詳細を見る

(*この本の表紙に使われている写真が「少女四態」)

1954年(昭和29年:41歳) 第2回二科賞受賞。
1975年(昭和50年:62歳) 第25回日本写真協会賞年度賞。
1978年(昭和53年:65歳) 文化庁創設10周年記念功労者表彰。
1989年(平成元年:76歳) 第39回日本写真協会賞功労賞。
1995年(平成7年:82歳) 鳥取岸本町に植田正治写真美術館開館。
1996年(平成8年:83歳) フランスより芸術文化勲章を受章。
2000年(平成12年:享年87歳) 7月4日 死去。




植田正治写真美術館10


正面玄関付近。

コンクリート打ちっ放しの外観は平成12年(2000年)の鳥取県西部地震の影響でかなりヒビが目立っていた。
★【平成12年鳥取県西部地震資料公開HP



植田正治という写真家は福山雅治のファンの方の方がよく知っているかもしれない。
福山雅治とは1994年(平成6年)に「HELLO」というCDジャケットの撮影で出会い、1999年(平成11年)の「HEAVEN」も撮影を行った経緯から、福山雅治が写真を撮ることに興味を持ち始めたのもこれがきっかけだとどっかにあったような。
そういった経緯で、この2000年(平成12年)の地震で受けた建物の被害を修復するために福山雅治がこの写真美術館での企画展に何度か参加していたらしい。


HEAVEN/Squall HEAVEN/Squall
福山雅治 (1999/11/17)
BMG JAPAN

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★【福山雅治写真展

1994年(平成6年)12月「HELLO」ジャケット撮影での出会いから1999年(平成11年)「HEAVEN」までの撮影現場の記録と、福山雅治が語った言葉など(VTR映像等)を振り返りその経緯を辿るという企画。

開催期間 : 2002年(平成14年)7月5日(金)~9月29日(日)










植田正治写真美術館





植田正治は鳥取県出身の郷土を愛して活動してきた写真家だが、この写真美術館を設計したのは島根県出身の建築家高松伸(1948年生)である。
ので、まんざら松江旅情編と無関係でもないのだ。なので番外編。


王国―君臨する光学 戴冠する空間 王国―君臨する光学 戴冠する空間
高松 伸、村井 修 他 (2001/06)
Seigensha Art Publishing

*詳細を見る


高松伸が、1990年代に山陰地方に完成させた11作もの作品群が掲載されている。
風景の中での陰影、あるいは孤絶の佇まいを浮き彫りにする写真を通して、公共建築の在り方、現代建築と日本的風景との関連を過激に問いかける内容となっている。




植田正治写真美術館1



このように、建物が何箇所かに渡って区切られている部分には水が張られており、隙間から大山が一枚の写真のように眺められる仕掛けになっている。
天気のいい日や夏の緑鮮やかな季節、冬は冬で真っ白な雪景色にくっきり山が映ったときに居合わせたのならまさに幸運!




館内にはセルフサービスだがお茶が飲めるコーナーもある。


植田正治写真美術館2



ここにはこの写真美術館を訪れた人々の徒然ノートがあるのだが、読んでいて福山雅治のファンが結構多いことに気がついたのだったりする。



植田正治写真美術館3


★【オマージュ:植田正治に捧ぐ-福山雅治・菊池武夫・堀内誠一-
福山氏とはCDジャケットの撮影、菊池氏とはファッションの撮影で、堀内氏とは雑誌等の企画を通して交流が始まり、各分野の一流のクリエーター、アーティストである3人が植田正治写真美術館開館10周年を迎えるにあたり、植田正治に捧げる最上のオマージュとして「植田正治の写真」の魅力を伝えるという企画が行われていた。

開催期間 : 2005年7月16日(土)~10月16日(日)


福山雅治 Masaharu Fukuyama

1969年(昭和44年)2月6日 長崎生まれ。
1990年(平成2年) 「追憶の雨の中」でシンガーソングライターとしてデビュー。
 以後、音楽活動の他、俳優、ラジオパーソナリティなど幅広い分野で活躍。
1994年(平成6年) 「IT'S ONLY LOVE」がオリコンチャートにて4週連続の1位を記録。
1995年(平成7年) 「HELLO」にて200万枚のセールスを記録。

HELLO HELLO
福山雅治 (1995/02/06)
BMG JAPAN

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1995年(平成7年) アリーナ・ツアー以降音楽活動を休止。
1998年(平成10年)音楽活動再開。
1999年(平成11年)「HEAVEN」のジャケットも植田正治(この頃86歳?)の撮影による。
同年9月には初の個展を表参道スパイラルガーデンで開催するなど、写真家としても活躍。
2000年(平成12年)「桜坂」が200万枚ヒット。

桜坂 桜坂
福山雅治、坪倉唯子 他 (2000/04/26)
ユニバーサル

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2000年(平成12年) シドニーオリンピック(9/15〜10/1開催)ではテレビ朝日のオフィシャルカメラマンとして参加。
2003年(平成15年)「虹/ひまわり/それがすべてさ」が100万枚を超えるヒットを記録。
2005年(平成17年) デビュー15周年を迎え全国10ヶ所24公演のアリーナツアーを行っている。



堀内誠一 Seiichi Horiuchi
1932年(昭和7年) 東京都生まれ。
14歳で伊勢丹の宣伝部に入り、早くも才能を発揮。
26歳の時、絵本『くろうまブランキー』を刊行し以降数多くの絵本や挿絵を描く。
くろうまブランキー くろうまブランキー
伊東 三郎、堀内 誠一 他 (1967/11)
福音館書店

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絵本作家のほか、グラフィック・デザイナー、エディトアル・デザイナーなどとしても有名で、1970年より3年間、雑誌『アンアン』のアートディレクターを務めたほか、マガジンハウスの『ポパイ』『クロワッサン』『ブルータス』といった雑誌のタイトルロゴやアートディレクションも手がけている。
1987年(昭和62年) 8月17日、死去。



菊池武夫 Takeo Kikuchi
1939年(昭和14年) 東京都生まれ。
1964年(昭和39年)からオーダーメイド服の製作をスタート。
パリをはじめ海外遊学のうち、1971年(昭和46年)友人と㈱BIGIを設立。
1975年(昭和50年)には㈱MEN’S BIGIを設立し、日本人として初めてメンズでパリに進出し、コレクションも発表。
1983年(昭和58年) 「MEN'S BIGI TAKEO KIKUCHI AUTUMN &WINTER COLLECTION '83-'84」カタログの撮影を植田正治(70歳)に依頼する。
1984年(昭和59年) ㈱ワールドへ移籍「TAKEO KIKUCHI」を発表。
★【TAKEO KIKUCHI公式サイト
その後多岐にわたる活動を経て、2003年(平成15年)10月クリエイティブディレクターを後任に任せる。






植田正治写真美術館4



緑の船は普段何気なく写真を撮っていたのだけど、もしかして植田正治の写真を見ていてなんとなく影響を受けていたのかも…と、ふと思った。
もちろん白黒じゃないし、構図とか特に意識したことはなかったのだけど。



SHOJI UEDA PHOTOGRAPHS―植田正治写真集 SHOJI UEDA PHOTOGRAPHS―植田正治写真集
植田 正治 (1995/09)
宝島社

*詳細を見る

アマゾンくん、植田正治の写真集くらいイメージ載せてくれよぅ…。



植田正治写真美術館5





植田正治 私の写真作法 植田正治 私の写真作法
植田 正治 (2000/09)
ティビーエスブリタニカ

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植田正治写真美術館6




植田正治写真集:吹き抜ける風 植田正治写真集:吹き抜ける風
植田 正治 (2005/12)
求龍堂

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植田正治写真美術館7



日本の写真家 (20) 日本の写真家 (20)
長野 重一、飯沢 耕太郎 他 (1998/12)
岩波書店

*詳細を見る





植田正治写真美術館8




★【植田正治写真美術館HP

■開館時間 : 9:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)

■休館日 : 毎週火曜日(祝祭日の場合は翌日)
       ※12月1日~2月末日は冬季休館
        ↑2019年(平成31年)現在:修正しました。
       ※展示替期間中は休館

■入館料 : 一般 800円 (700円)
       高校大学生 500円 (400円)
       小中学生 300円 (200円)
       ※( )内は20名以上の団体料金。

■駐車場 : 普通車100台、大型バス9台

■所在 : 〒689-4107 鳥取県西伯郡伯耆町須村353-3
(最寄のJR駅は伯備線岸本町駅)
 JR米子駅より車で約25分
 JR岸本駅より車で約5分
 米子空港より車で約40分

■TEL : 0859-39-8000




植田正治写真美術館11


★【山陰観光ポータルサイト:国立公園大山エリア】の植田正治写真美術館も参照。


こんどは夏に行きたいなぁ。




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