さあ、次こそ7代不昧公の廟門へ!…といく前に書院「高真殿」では、その不昧公も使っていたという名水でお茶が頂けるので一服していきましょうよ。(*入場する時に茶券を買っておく)


ここは唐門を潜らずに案内所のある入り口から左に曲がっていっても入ることもできる。

この時、訪れる人はほとんどいなかったが、決して閑散とした雰囲気はない。
殺伐とした静けさではなくて、むしろ心地よい静寂を楽しめる所なのだと思う。

上り框から北庭を望む広間。
冬でも開け放されていたので、この暖冬はむしろありがたかった。
玄関には誰もいないが、声をかけると控え室からお茶をいれてくれる方が出てきて案内してくれる。(といっても勝手に好きなところに座って待っていればいい)
中の人たちは普段はきっとこたつにでも入ってマターリとしているのじゃないかな(笑)。

不昧公も好んだという名水でお抹茶を点てて頂き、緑の茶菓子と共に提供してもらう。
赤い敷物との色合いがよいよ~。ああ、落ち着く…。
お茶を頂いている間、控え室からのおしゃべりが聴こえてくるがそう気にはならない。
むしろ、あの広ーい席でひとりで庭を眺めているとその音が聴こえることでより一層目の前の静けさを感じられる…、という不思議な効果。
そうそう!「古池や~蛙飛び込む水の音~♪」(*)のあの感覚に似ているかも!
(*貞享3年(1686年)、松尾芭蕉が詠んだ俳句)
お茶菓子は確か【風流堂】の「路芝(みちしば)」。
そっけない見てくれだが、これがうまい!んだなw
思わず、甘いもの好きな乗船客員N氏に食わせてやりたくなって一つだけ包んで持って帰った。
こういう和菓子って、お茶請けにひとつふたつ食べるだけでも満足できる。
なんというか、ガツガツ腹いっぱいになるまで食べないと気が済まん!という気分にはならないのがいい。
実際これはかなり気に入ってもらえたようで、後日例のJR松江駅の物産店でこの「路芝」を改めてお買い上げしたほどだ。
ふーう、それにしてもこの静寂はなんとも贅沢であった。
ご馳走様でした。(-人-)