宿をチェックアウトしてから車で10分ほどのところにある天岩戸神社へ行く。
車を停めたころ雨がぽつぽつ降り出した。

神社に入ると、団体さんがいて若い神主さんから何やら説明を受けている。
社務所にきくと天岩戸神社のご神体を拝むことができる場所に案内してもらえるというので、われらも参拝料を納めて一緒にお払いを受けさせてもらった。
神域は神聖な場所なのでまずは外の穢れを払ってもらうのだ。
最近お払い大好きな緑の船。
お払いがスキってヘンですかね?
さて、当然ながら神域のカメラ撮影は禁止です。
専用扉から入るとそこは神社のご神域に面した分かるヒトは分かるパワースポット。
というか、圧倒的に鬱蒼とした緑、緑、緑…!
何があるのかと言えば天照大神が身を隠したという洞穴の一部がその緑の隙間からかろうじて確認できるけれど、とにかく見えるのは自然に任せた山一面の緑。
神主さんの説明によれば、そこは毎年台風などの被害で山肌が崩れいずれはこの洞穴も削られてなくなってゆくかもしれないとのこと。
だけど神聖な場所であることには変わらないでしょう。
茶色い山肌が露わになっても、毎年こうして鬱蒼とした緑に覆われるそうだ。
神主さんの説明で印象的だったのが天皇と日本という国について。
こーゆーことを語るとすーぐ「戦前に逆戻り」だとか「右翼が」とか「税金の無駄使い」だとか近視眼な意見をせっせと飛ばすヒトがいる。
外国の王室に比べて閉鎖的だとか外見が貧相だとかいちゃもんをつけたりね。
自分も以前はそんな人間の一人だったからその思考回路も分かるんだけどさ、じゃあ、なんで2000年以上もその皇室が連綿と存在し続けることができたのか?…ってその理由をさ、そーゆー思考回路のままじゃ絶対に説明できないと思うのよ。
学校の歴史の授業で習うよね、世界史とか。
世界には文化も歴史も習慣も価値観も違う国はたーっくさんあるし、王家や貴族もたくさんあるけれどさ、そのほとんどが政治的争いやなんだで国外追放にあったり暗殺されたり。
日本の歴史上でもあるにはあるけどナゼか続いているこの釜不思議…いや摩訶不思議。
もちろん存続している理由も、このネットでググレな近年いろいろな意見も参考にしてふむふむと納得したりもしてたんだけど、イマイチ腑に落ちない部分もあったり。
その疑問を簡単に腑に落としてくれたのが、この神主さんの説明だった。
「日本において天皇家が尊いとされるのは、神話の時代から、この国の民が飢えないように食べていけますようにと絶えず豊穣を祈り続ける存在だからです」
というものすごくシンプルなもの。
そんな簡単な説明になにか目から鱗な想いになった緑の船。
TVや(クソ)マスコミや他所の国(KとかCとかKとか)がガーガーいちゃもんとか付けてたり、どうにもややこしく考えないといけないような気がしてたんだけども、そーかそーゆーコトなんだよなぁと一人で納得してスッキリ気分。
自分や自分の家族のためにならせっせと祈るヒトでも、赤の他人のためにまで祈ったりしないんじゃないのかな。
それでも祈るだけなら誰だってできるやん!て言う方はご自分で毎日ただ祈ってみるといい。
この日本ていう国の民が飢えませんようにって。
天候に恵まれますように、五穀豊穣でありますようにって。


雨光る屋根を見ながら、そんなことを考えていました。