木造建築にとってタイ的…じゃなくて大敵なもの。
それは、やはり火事だろう。
実家の祖父のお家はよくよく考えたら、土蔵もあるかなり古い民家だったことを思い出す。
灯台下暗しで、詳しく聞いたこともなかったが少なくとも築100年はいってたと思われる。
玄関の隣にはかつて牛や馬を飼っていた納屋があり、トイレは当たり前に家の外にあったし、お風呂は薪で沸かしていた。
おじいちゃんのお家は広々してて子供にとって昼間は格好の遊び場だったが、夜になるとその印象はガラリと変わった。
ボンボン時計が夜中に鳴ると、子供心に家そのものの空気が昼間と全く異質に感じて怖くて怖くてドキドキしたものだ。
今になっていわゆる「古民家」な佇まいのお家に深く惹かれたり、郷愁を感じるのはそういう身近だった建築物に似た空気を感じるからなのかもしれない。
そのお家の庭先には大きな大きな甕が置いてあり、その中にはいつも水が張ってあった。
多分それは昔はどこの家にもあった「防火水槽」だったのだろうと思う。
もっともその水甕の中にはメダカやオタマジャクシや亀が生息してて、いざという時に防火水槽の役割を果たしそうにはなかったのだけど。
ただ、わざわざ水を足していた風には見えなかったので基本的にはオール雨水で甕の中は満たされていたようだった。(夏には水が減っていたりしてたので)

それに比べたら、この防火水槽は実に都会的で雨水の再利用効率も良さげだと感心した。
いつか自分のお家を手に入れたら、こんな雨水利用した防火水槽を設置したい。
甕に亀も捨てがたいけどw