暑いよ、暑いよーと真夏と変わらぬ半袖の服で過ごしていた九月下旬。
なのに今朝はいきなりとても涼しく、そして昼間も半袖でいたら寒くってw慌てて上着を引っ張り出した緑の船。
季節はちゃんと秋に向かっているのに、自分の体はまだ「夏仕様」なんだな。

たまーに、気持ちがぐるぐると同じ場所で足踏みしてるみたいに出口を失うことがある。

でも世界はそんなことお構いなしに動いている、そう肌で感じさせてくれる軽やかで鮮やかな四季の移ろいが、練りに練った含蓄のある百のことばよりもあっさりと私の心を動かしてくれるそんな時、最近になってしみじみとこう思う。
「ああ、日本でよかったなぁ」(T▽T) ってね。
それでもムカつく時はムカつくんだけどさw
【四季の蔵 右近】のすぐ近くにある、同じく土蔵を改装したこのイイ感じなカフェ。
浅間神社の向かいにあり、こちらは元禄の時代に建てられた120年前の土蔵を改装したダイニングカフェ、というのが売りのその名も【ナゴノサロン】。
*漢字では「那古野茶龍」とよく紹介されているけど正しくは「那古野茶龍印」だったような…。
たしかに「サ=茶、ロン=龍」の方が当て字的には落ち着くんだけど、お店の看板には「那古野茶龍印」とちゃんと書いてあるんだよ~。

ここには何度か入ったことがあるけど、外装を裏切らないステキな内装に、ステキなお茶、ステキなお食事(こちらのメインはイタリアン)が頂けます♪
お茶は「茶龍or茶龍印」と当て字が使われてるように中国茶をイイカンジな中国式急須セットで楽しませてくれます。(ちょとお高いけどお湯はお代わり自由~!)
夜はライトアップされててその外観もまたステキなのだ。
【Nagono Salon(ナゴノサロン)】
住所 : 名古屋市西区那古野1
営業時間 : 11:30~24:00(LO23:00)
今はランチ時に行列もできるというこのステキな土蔵改造のイタリアンレストラン、しかしその前は【摩訶不思議堂】(←しかも鏡文字で^^;)という妖しげな骨董品店兼喫茶店だったことを知る人は少ないのぢゃ…。
営業中は常連さんがモーニングコーヒーを飲みに来ていた、と言ったいたってフツーに喫茶店だったらしい。
知る人は知る骨董品の鑑定もするというおじいさんが店主だったようで、他所から骨董を買いにやってくる人が来たり、鑑定を依頼されたりしていたようだ。
それも今や人気のTV番組『開運!なんでも鑑定団』(*)が放送される以前の話らしいので、10年以上前のことなのかな?
*テレビ東京系のバラエティ番組、放送開始は1994年(平成6年)4月19日。
緑の船がこの蔵(まだ喫茶店【摩訶不思議堂】だった頃)を見つけた時にはもう店は閉まってからずいぶん経った頃のようで人の気はなく建物の周囲も荒れており、神社の近くだというロケーションから妖気でも漂っているようなオドロオドロしい雰囲気だったのを覚えている。(なにしろ看板が鏡文字…)
でも、見たときに「この建物ほしいなぁ~」と思ったんだよ。
改装してああしてこうしてこんな風にしたらイケるんちゃう!?とひとりで想像してニヤニヤしてたものです。
それが、しばらくして気がついたらこんなステキなレストランに改装されててびっくり!!
「やられたっ!」とうれしいような悔しいような(笑)
しかしあの【摩訶不思議堂】をこんな風にステキに変身させちゃうなんてプロの仕事ってスゴイですね。
うーん、久々にお茶しに行きたくなっちゃった。
120年も経っていればこの蔵もいろいろなものを見てきたんだろうけど、これからの120年後もこの建物が残っていて、街の人々に親しまれていればいいなぁと思う緑の船なのであった。
<追記>
元禄…日本の元号の一つ。
貞享→元禄→宝永と続く。
1688年から1704年までの期間を指す。(16年間)
この時代の天皇は東山天皇。江戸幕府将軍は徳川綱吉。
あれ!?元禄の時代からって事はよくよく考えたら軽く300年以上前って事じゃね?
和食のお店【四季の蔵 右近】、行きたいなぁ、と思ってやはりまだ入ったことのないお店。
ここはもともとメルサグルメ館で営業(今から29年ほど前から!)していた和食のお店なのだそうで、それが昨年2月にメルサグルメ館の閉館に伴い一旦閉店。
その後別店として2003年(平成15年)から四間道地区でも営業していたお店を移転拡張して、2006年(平成18年)の6月に築150年の土蔵を改築した店舗として生まれ変わったものなのだそうな!きゃーっ大好き大好きこーゆー建物!
参照by★【名駅経済新聞9月24日付記事】より

【四季の蔵 右近】
四間道地区の土蔵を改築した和食店。
住所 : 名古屋市西区那古野1
<追記>
★【和食と名古屋めしを築150年の蔵で楽しむ「四季の蔵 右近 本店」【四間道を歩く④】】「名古屋情報通」2016.9/13記事より
ちょっと高そう~と思って入るのは躊躇してたけど、ランチは850円から1500円くらいでけっこうリーズナブル。
夜も3300円くらいからコースがある模様。
今度いい事があったときに行ってみようっと。
そういえば、蔵って木造建築の範疇に入るのかしらねぇ?

ああ、いいわ、すごくいい!
その三つの窓(?)の配置といい、「たかが雨よけと思うなよ!」と見得を切っているような庇のデザインといい大好きだわ!
これはどっから見ても「石」って感じで「木造建築」には見えないんだけど、でも中の梁とか柱は「木」で構成されているのかなぁ。
でもこれはこれでスキですのよ。
マヤだのアステカだのマチュピチュだのの石積みを見ると「うをーーーーっ!!」と興奮します。(TVや雑誌でだけど)
あー中米行きてー!でも時間ねー、しょうがねーから九州でガマンですよ。
あ、でもね、九州もね、なかなかイイんですよ!石積みの建築物が。
古ーーーーい石橋とかね、もう萌えます♪
うわーん!原尻の滝とかもう一度行きたいよー。..。:・゚(つД`゚)゚*:。..
あ、ちょいとオネエサン美人ね、ただの蔵じゃなくて「住居」みたいよ!

その窓その色の配色、すごくステキ!
木造住宅だけでなく、もうひとつ、この界隈が持つ独特の表情がある。
運河としての機能も持ち合わせていたであろう名残で、すぐ近くを流れる堀川沿いに蔵が立ち並んでいるのだ。

今はそう使われることもなく岸辺に下りる足場も見当たらないが、この立ち並んだ蔵を見て、目の前の小さく見える川も昔は物流の基幹を担って人や物、お金がにぎやかに行き交っていたのではと想像できる。
きっとほんの少し前はもうすこーしキレイな水が流れていて船がゆったり荷物を運んでいたであろう様子を勝手に空想してはうっとりしてみる緑の船。
水が身近にある風景はなぜか心を癒してくれる気がする。
だけども、行き交う人々の関心は今現在あまり川には注がれていないように見える。
ちょっともったいないなーとも思う。
最近は一部川沿いの遊歩道も整備され始め川との距離も近くなってきたけれど、川の水を浄化するまでには至っていないのが残念。(ヘドロの除去も河口の漁業との兼ね合いで中々ムツカシイらしい)

めったに船も通らなくなった現在、物流の主役はトラックや車になっているが蔵は今もそこに建っている。
この界隈にお茶できるところがあればいいのに…と思ってぷらぷらして見つけたカフェがある。
しかーもイイ感じな「和風カフェ」。

でもやっぱりここにも入ったことがない。
前回のガラス屋さんは入りたいけどモジモジ(照)してしまって入ったことがないお店だったんだけど、ココは入りたくてもなぜかいつも入れない。
営業時間や定休日の関係で、毎回「今日こそ!」と思いつつ、行くと閉まっていたりする…。(´・_・`)しょぼーん。
この日は、もう閉まっている時間帯だと知っていたから入るつもりはなかったんだけど通りすがってみたら「OPEN」看板が出ていて入り口もライトが灯って開いていた!
うおっ!? 無欲になると入れるという不思議カフェだったのか Σ(゚д゚;)!?
でもうれしー♪
カランころん♪たのもー!
お店に入ると店主と常連さんらしき人が夢中でおしゃべり中。
入ってきた緑の船を見て、あれっ!?(*´・д・)(・д・`*)という風に戸惑っている。
あ、やーな予感が…。
(・А・)ノシ 「もう閉店ですけど…?」
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
「看板出てたんですけど…」
「あらあらごめんなさい、仕舞うの忘れてたわ!」
なんとなく、そうだと思いました…_| ̄|○ililil。
そして未だに入れないカフェなのですた。気になる…。

「タモリのジャポニカロゴス」が好きです、緑の船^^です。
いやー、スキだわぁあの番組。
★【タモリのジャポニカロゴス:フジTV】
特に「言いまつがい」シリーズは夜中に腹を捩って大笑いしてしまうくらい大っ好きです。
目の前で誰かが「言いまつがい」しても無表情で対応するけど、後でこっそり「ぷくくくくっ…わーっはっはっは!」としっかり聞き逃さないで楽しむ派です。
日本語って楽しくて奥が深い!

そんな緑の船が、気になっているのにいつも通り過ぎるだけのお店がここ、【四間道ガラス館】。
*四間道は「しけみち」と読む、と今知った。この界隈が「街並み保存地区」だということも!そっか、そっか!

すっごくすっごくいい感じなの! 建物もお店の雰囲気も。
でも、まだ一度も中に入ったことがない。
だって、すっごくステキなんだもん…。
こんなところに来る人は絶対「言いまつがい」なんかしないんだろうなぁ、うっかりこっちがしちゃってもほんっとに自然にスルーされちゃうかも…とか思うと気後れしちゃって…^^;なんつって。
とにかくとてもステキな佇まいにいつも「ほぅ~…」と憧れのため息と共に今日も通り過ぎる緑の船なのでした。
★【四間道ガラス館HP】
こまこまとビルの谷間から「こ、これはっ!!」と木造建築を探すのも楽しいのだけど、この某N市は新幹線も止まる主要駅から歩いても30分しないところに、昔ながらのまとまった木造建築群の一角があったりする。
その一角は大きな幹線道路沿いにありながら、一歩小道に入ると車一台が通るのもやっとのような路地がチマチマと前庭もない住居を縫っている。
広さはそうでもないけど、あれだけ周囲がごちゃごちゃとビル街に開発されているのに、そこの空間がほぼ木造建築でまとまって残っているのは緑の船的には大変好ましく珍しくすばらしいとすら思う。

ツインタワーを超えた!と自慢の○ヨタビルには未だに入ったことはないが(というか高層ビルにあまし興味がない)、ここの周辺は特に何があるわけではないのだけど、ぷらぷら~と散歩するのが大好き!
あの一角は緑の船の大のお気に入りスポットなのだ。
「どうか、どうか、この地域がビル開発に喰われませんように」(´人`)
ここのすぐそばの神社にお参りする時は必ずそうお祈りをする、そのくらい地元住民でもないけど愛着を持っている地域だ。
そんなに広いわけじゃないから何時間も時間をつぶせるようなところじゃないけど、ふら~っと通りすがる度に癒されているのは自分だけじゃない、と明らかに地元住民でも観光客でもないスーツのサラリーマン&OLの姿(通勤途中であろう)を見て思う緑の船なのだった。
同じようにビルの合間にあっても違和感はない木造建築はいっぱいあった。
やはり、前回の「残され島」は独特な雰囲気を持っているのだわ。

違和感がない、とは少し違うかな。
ビル街とのコントラストがくっきりしているから返って「目立つ」のが普通だと思うの。
この建物は壁の色に注目!
建物の間近を通り過ぎただけでは気がつかなかったが、少し離れて見てみると一階がベージュ、二階部分が白壁になっている。
素人考えではちょっと考えつかないよなぁ!としばらく感嘆しきりの緑の船。
たとえば緑の船が一軒屋の壁色をあんな風に「一階と二階では色を変えたい」と言ったとして、多分「そんなのはおかしいに決まってるがや!」と言われて相手にされないだろうと想像。
脳内インテリアデザイナーと「だって…」「いやしかし!」としばしやりあってひとりで悔しい思いまで想像してしまったw
ああ、この建物の外観(壁の色とか)をどうしてこの色にしたのかすっごい聞きたいんですけど!うずうず。
この中庭付の奥に伸びる「昔ながらの建築物」は、割と最近になって現代的に改装されたという印象を持った。
玄関のアーチがいい感じです!
こーゆーのを「粋」って呼んでいいんですかね?
取り壊されてビルに埋もれることなく、木造建築のまま残っていることに感謝したい一棟です。
はじめ、その店の前を素通りしてしまった。
しばらくして「んん?」と引き返す。
緑の船好みの建築物!
でもどうしてこんなトコロにこのお店が…??

このいい感じに時間を感じさせる店舗建築は、目の前を片道3車線、中央分離帯を挟んで計6車線の上にさらに高速道路が乗っかっているような大きな道の真ん前に建っていた。
周囲には事務所などの雑居ビルやガソリンスタンド、住宅といっても近代的な高層マンション、店舗などは鉄筋コンクリートなビルの中に入っているのがほとんどでこのような独立型木造建築は見当たらない。
少し離れた場所に、呉服屋がポツン、ポツンとあったがやはりビルの一階に入ってあったり、鉄筋コンクリートな建物に看板があるような形態だ。
昔はこの辺りに呉服街でもあったのかな。
開発が進んで、木造建築はどんどん取り壊されていき、ビルが建設され、今現在残っているのがこのお店だけに?
周囲のほとんどがビジネス街的にビル化している中、この木造建築は明らかに浮いていた。
いや、むしろ「沈んでいた」というべきか。
街中のビルの合間には木造建築はそれなりにあり、それ自体は珍しくはない。
でもこの建物には、「こんなところにそんなものがあるはずがない」という意識が働いて、目の前にあるのに気がつかない、そんな雰囲気を漂わせている妙な佇まいがあった。
建物にも気質というやつがあるのかもしれない。
東海地方の某市はちょっと変わった街だ。
新幹線や地下鉄などの総合駅でもあり、地名にもなっている名駅のツインタワーの15階から街を眺めてみると、眼下に果てしなくビル群が連なっているような「大都会」というイメージがするのに、実際にその地表をテクテク歩いていると、さして「都会」というイメージの中にあるギスギス・ぎらぎら・せかせかした感じを受けない。(その代わりぴっかぴかな洗練された雰囲気もない気も…^^;)
歩いている人の歩速度も都会の割りにのんびりしている気もする。
この15、6年の間で不況不況とテレビでニュースをやっていても「ふーん」と他人事のようでそう悲壮感を感じたこともなく、愛知万博の成功や某自動車メーカーの世界的快進撃などがあってもやっぱり「だから何?」と浮かれた気分になることもなく今に至っているような気がする。(個人的な印象で)
悪く言えば反応がドンくさい、良く言えば周囲の環境に振り回されない、安定している、とも言う。
その気質のせいなのか、京都ほどではないかもしれないけどこの都市のビル街にはそういった景気などに振り回されないで普通に残っている「古い住宅」などが結構ある。
緑の船は街中にあるそういった「古い住宅」がこれまた結構スキだったりする。


ここ数年の印象だけど、このような「古い住宅」はむしろ手入れをされ店舗としてそのままに利用されることで街中に増えているような気もする。
個人的にはそういった傾向は大歓迎なのだわ♪
このシリーズではボチボチこんな建築物を紹介していきたいと思います。
