宍道湖に注ぐ大橋川のほとりを夕方歩いていると、ほんわかとやわらかい色の光にふらふら~とすい寄せられた。

「!」
こんなところあったっけ…?と思って看板を見る。
昼間の白い壁の「HOME SWEET HOME」の建物だとやっと気がつく。これ↓。

建物って、そのものの形はもちろんだけど「明かり」「照明」の使い方ひとつでいろいろな表情が出るものなんだなぁ。
こちらは何のお店かというと、ダンディーな紳士服などを扱ったお店。
スーツからカジュアルなものから財布、靴、かばんなどオーナーさんのこだわりが感じられるものでセンスよく飾ってあります。
はらりと値段を見て(うおっ@∇@;!?)とビビリつつもさりげなく品物を棚に返す緑の船…。
でも「チョイ悪オヤジ」な店長さんはやさしい感じで、こんなヘタレな客にも話しかけてくれる気さくな方でした。
同じ通りにあるレディースの「Koromo」も同じ系列だそうです。
★【HOME SWEET HOME -美しい服のセレクトショップ-】
★【お店の紹介+地図】
なんだかとっても楽しそうでいいなぁ♪
=HOME SWEET HOME (メンズ店)=
=Koromo (レディース店)
所在地 : 島根県松江市東本町3
営業時間 : 13時~19時
電話 : : 0852-21-5741
定休日 : 水曜日(不定休あり)
お店を出ると、松江に来て初めての「夕焼け」が待っていた。
実はここにいる間、綺麗に空が染まるような夕焼けって中々お目にかかれなくて、いつも曇っているような霞んでいるような地味~な夕方だったような記憶がw

最後に綺麗な夕焼けに遭遇できてよかったよ♪
今回の松江のお土産は重いけどこれにしてみた。
確か1本500円くらいだったような。

★【松江地ビール びあへるん】で検索。

お土産にもよし、車窓の風景を眺めなから飲むもよし。
★【松江地ビール「ビアへるん」】
でも、ショコラビールとかあの時は売ってなかったなぁ。
JR松江駅の売店では地味~に販売してありましたのでお見逃しなく♪
それにしても、このGW連休までには「松江旅情編」を終わらせたいと思っているんだけど…
旅行の楽しみのひとつ、それは駅弁。
とはいえ、その時の気分や胃腸の調子によりけりなので毎回食べるわけでもない緑の船です。
でも一度は松江行きの電車の中で駅弁を食べてみることにしました。
行きは新幹線で岡山まで行き、岡山からJR伯備線に乗り換えて特急八雲に乗るので、待ち時間に駅の売店で駅弁を買ってみました。
その中でも岡山名物「栗おこわ弁当」をばチョイス。

お弁当の形が栗の形です。
蓋を開けてみましょう。
栗が5つも入ってる~♪♪♪♪♪

嬉しくて、付属のごま塩をどばばぁあああっ!とかけ過ぎました…_| ̄|○ililil。
デジカメでも塩が白く写ってます…。
明らかにかけ過ぎです…。
塩辛過ぎです…。
塩のかかり過ぎていないところのおこわはおいしかったです。
抹茶デザートの繋がりで松江市天神町の茶道具店をば。
この商店街もなんとはなく寂れた雰囲気が泣かせる一帯だったのだが、この店構えだけが他とはちょと違っていた。
というか新しいお店なのかな?

★【松江のお茶の老舗・中村茶舗(なかむらちゃほ)】
所在地 : 松江市天神町6
電話 : 0852-24-0001
創業は明治17年(1884年)、初代中村末吉が宇治の茶問屋中村藤吉本店から分家し松江の地に茶商を開業したのが始まりだそうです。
しかし本店は一度昭和23年(1948年)におきた天神町大火災で焼失し、その後新築されています。
それ以来54年ぶりとなる平成14年(2002年)9月22日に改装してあるため店構えがキレイで新しいわけですね。
でも、今年2007年(平成19年)で創業123年!
旧店舗そのものが「町屋作り」で出来ていたことから、そのまま「町屋作り」を活かした設計になったようです。
その改装も京都の先生にお任せしたとあるように、松江と京都はなんとはなしにいろいろな繋がりがあるみたいですね。
いいわ…「町屋作り」(*)…うっとり♪
*「町屋造り」とも書きますな。
★【情景オブジェクトアイコン】
わ、わ、わわわわわわ~www!すんごく好き!こーゆーの大好き♪
★【京都の町屋造り:大阪の和風モダン建築工房「京の屋」】
いわゆる昔ながらの技術を持つ住居の建具なども含め、それらを作る「職人さん」の数がどんどん減っているのだろう。
もうここ数十年でそれらの意匠を住居に盛り込むことも難しくなっていくだろうと。…そ、そんなぁ(´д⊂)。
お、大黒柱や創業以来の看板等はそのまま面影を残してあるんですね。
中庭にある坪庭と茶室を店舗の一角に取り込んだ設計っ!!
この時はさーーーーっと通りすがっただけだったので店内まではじっくり見て回れなかったのが残念。
「四代目新社長中村寿男を中心に事業を通して、これからも日本茶の更なる普及と茶文化の伝統を広め、世界、日本そして山陰の発展にお役に立てるよう努めていく所存であります。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。」
★【中村茶舗】2002年(平成14年)リニューアル時より
がんばってくださいっ!!
陰ながら応援させて頂きますm( " )m。
またしてもJR松江駅構内のシャミネの中にあったお茶菓子の楽しめるお店【しんじ湖】の抹茶デザート3連発♪♪♪
シャミネ食の専門館内 (お茶・お団子・お菓子)
★【甘味処しんじ湖】
電話 : 0852-26-6528
お茶が楽しめる席は6~8人も座ればいっぱいいっぱい!なごく小さーなコーナーだが、「甘味処じんじ湖」の抹茶ソフトは溢れるサービス心を反映しているのか、とってもビッグ!だった。冬には体がブルブル震えるくらい…

あんみつにもどーん!

抹茶パフェには言わずもがなでどどーん!!
掘っても掘っても抹茶、抹茶、抹茶…。
抹茶好きにはたまらん量です。え?量は関係ない?

普通のお抹茶セットはシャミネ店内にある和菓子屋さんから好きな和菓子を選んで楽しめるというちょっとした「♪自由~!!」さが気に入った緑の船。
この和菓子は春の季節にぴったりな「菜の花畑に舞う蝶」を表現していた(と思う…)。
でもこのお抹茶セットにもどーーーん!!と抹茶ソフトが「サービスです♪」と付いてくるのでびっくりしまっせ。
でも、お茶はほんとにうまい。
あまり苦くなくほんのり甘い感じ。
魯山人先生じゃないけど
「うまいは 甘い」
なのだとほ~っと♪ニンマリするのでした。
かなーり寂れた感じの商店街をテクテク歩いていると、ふとイイ感じに古そうなビルを発見。

「ん?」…!?∑(゚Д゚;≡;゚-゚)
幽霊ビル!?
びっくりして思わず二度見してしまった… 。

あ、「出雲ビル」ね…。
緑の船が好きな昭和初期に建てられた近代建築のビルでした。(*後年補正:大正後期です)
場所 : 松江市白潟本町33 出雲ビル *昭和12年(1937年)施工。(*完成年間違い)
(*)後日修正→完成は昭和2年(1927年)とのこと。
現在のオーナー様からご指摘がありました^^;。大変失礼しました。でもまさかオーナー様から直接お話が聞けるとは!とひっそり感激…。
完成年間違いのまま以下記事はそのままにしてありますがご了承くださいませ。
<*さらに追記+補正>
「出雲ビル」はこの後、2017年(平成29年)に松江市に登録された歴史的建造物として第1号になっておりました!
が、建築年が1925年(大正14年)とさらに遡ってあり、ブログタイトルの「昭和初期」ではなく本来はまさかの「大正後期」の建築物ですが、この頃のブログの内容とズレてしまっておりますことをご容赦ください。
松江旅情50の繋がりで行くと、病院などにある喫茶店にしょぼいイメージがあるのは緑の船だけだろうか?
特に昔から長くあるような施設には通常街中にある喫茶店やレストランにはない独特のうらぶれたような雰囲気をまとっているものが多い気がする。
入院患者の家族など、こころに心配事を抱えた人々がお客に多いから当然といえば当然かもしれない。
逆に妙にテンションが高く(ユーロビートな音楽がかかってるとか)明るすぎる雰囲気はもっと違和感を感じる気もするし…。
例えばじゃあクラシック音楽ならいいのじゃ?というと、年配の方で「あれは頭が痛くなる…」と嫌がる人もいるらしい。
なのでそういった場では特定の音楽を流すのは人によってはストレスになるのでむしろ静かな方がいいのだろう。
なので、緑の船は用があって病院に行くことがあっても、病院のレストランや喫茶店を利用する気にはあまりならない。
が、ある時とある病院へ通う現地員Kについて某所の喫茶店へ一緒に入ることになった。
ランチ時で小さな店内はそこそこ人がいっぱいだ。
店に入った途端、ふわ~んと漂うラーメンのイイ匂い♪には気がついた。
が、「病院のラーメン」という先入観が緑の船を邪魔し、その時頼んだのホットコーヒーだけだった。
かなり前にごうぎんの建物(山陰合同銀行松江北支店:旧八束銀行本店)について取り上げた時、本店の方の建物にはとんと興味が…と書いた。
=過去記事参照=
★【松江旅情16 山陰合同銀行】
★【山陰合同銀行本店】
しかし新しいビル社屋を建てただけではなく、ちゃんと本店の旧社屋も残っていたようだ。わーい♪

何が好きって、やはりこの窓の装飾格子だ。
たぶんこれだってもともと基本は防犯のための鉄格子だろうけども、そこをこう唐草風に装飾してあるその無駄の使い方が好き♪

宍道湖の傍に建つ大きな新ビルの裏にあったので、始めはその新ビルに気を取られ気がつかずに通り過ぎてしまっていた。
で、ふと気がついて、「あったんか!? 旧本店!」と声に出してしまった。
旧本店とはいえ完全閉鎖していたわけでもなく、ちゃんと利用されているようだった。
ちょっとほっとした。

当たり前の大きな近代的ビルに挟まれていて何度も通り過ぎていながら、ほとんど最終日に気がついたこのステキ建築は【旧しまね信用金庫本店】昭和元年(1926年)築。
両側にあった生保会社などの大きなビルに挟まれていたためか、はたまたあまりに近くを通りすがっていたせいか全く視界に入ってこなかった建物。
★【現存する全国の主な銀行建築】
★【島根建築図鑑】
★【松江市街】
うぉおおおおおぉう!! ステキ建築の宝庫!!
ある日、道の向かい側の歩道を歩いていて急に目に飛び込んできたのだった。
正面の2階にあるエアコンの室外機が泣かせるけど…。
旧本店ということは…今は使われていないのだろうか?
そう言えばこの時も正面玄関のシャッターは降りている。
それとも今まで気がつかなかっただけ?
駅極近という立地を活かしてもっと何かに使えないものかなぁ…。
堀川近くの飲み屋街にあった豆腐料理専門店【だいず亭】で乗船員Hとお茶をした。
というかその日は腹の調子がすこぶる悪く、とても肉だの魚だのと食べるような状態ではなかったのだ。
そんなわけで、「今日は珈琲や紅茶はヤバイだろう」という感じだったが、腹はぐるぐるでもお茶は飲みたしケーキも食べたし…でなんとなくお腹に優しげな豆腐料理専門店によろよろ~と入るのだった。

で、なんとなく「ルイボスティー」を頼む。
ってこれも紅茶!?いや確かルイボスティーはカフェインが少ないとかないとかだったような記憶が…。
でも、飲むとなんとなくお腹にやさしいような気がしたので無問題とし。
豆腐料理専門だけにデザートにも「豆乳レアチーズケーキ」などもあり。

おいしゅうございました♪
豆腐万歳!!
=だいず亭(松江店)=
住所:松江市東本町1-46
営業時間: 17:00~24:00
(ラストオーダーは23:30までに )
店休日:日曜日
松江大橋を歩いていると、橋の上空をカモメやトンビが異様に入り乱れて円舞している。
天気は少々風の強い雨の降りそうな感じ。
「な、何事!?」
とびっくりしたが、橋を渡って行くと河口付近で誰かが袋いっぱいのパンを撒いていた。

鳥の種類はよく分からないけど、いろんな水鳥たちが強風の中乱舞している様はなかなか壮観だった。

しばらく近くで眺めていると、さっきまで灰色の雲でどんよりしていた空からカーテンを引いたように太陽の光が差し込んできた。

ここは本当に雲の多い土地なのだなぁ。
でも、だから一瞬の光が余計に神々しく感じるんだ。
松江駅から大通りを左手(東)に進むと「寺町」「和多見町」という一帯があった。

どうやらそこは松江城開府以前から寺院が立ち並んでいたという古い土地らしい。
江戸に入り初代城主堀尾吉晴公(*出雲松江藩第3代藩主)によって10ヶ所以上の寺院が富由(広瀬町)から移行され、石屋、古道具屋、土産物屋などが建ち並び、にぎやかな門前町として栄えていたそうだ。
(看板「寺町の由来」より)

しかし、通りを少し歩いてみたが、個人的にはあまりピンとくるものがなかたというのが正直な感想。
寺院が多いというだけで、イマイチそそる風情がない。
んー、しっかり散策してなかったからかなぁ…。
というか、緑の船は喫茶天国からやって来たせいか、ちょっと歩いて喫茶店が見つからないと「なにゃ、シケた町やなぁ!」と感じてしまうのだった。
対しまして、こちらはカラコロ工房のすぐ近くにあった夜10時まで開いていた喫茶店【珈琲館 京店店】。
「コーヒー」じゃなくて「珈琲」という字が似合うカフェだ。

ちょっと天気のせいで陰気に写ってしまったが、夜になると誘蛾灯に誘われる蛾のようにふらふら~っと寄ってしまいたくなるような佇まいのお店であった。
=珈琲館 京店店=
所在地:松江市末次町本町1
定休日:無休
営業時間:8:00~22:00
正直、こんな田舎で年中無休のしかも夜10時まで開いている珈琲屋(しかもかなりステキな)があるとは!!!とびっくりしてた。(失礼!)
我が喫茶天国でもあまりそんな店はないというのに…っく!
ここの前を通った時にいつもふわっと珈琲のいい香りが漂っていたのを思い出す。
だからという訳ではないが(城下町と門前町の違いとも違うのだが)、個人的にはどうも城下町の界隈の方が好きらしい。


あ、この頃なまだ沈丁花が咲いている季節だったんだっけ。
沈丁花の香りも大好き。
再び復活!「松江旅情編」再開です。
=過去記事参照=
★【松江旅情 43名もなき寺にも】2007年(平成19年)4月4日(水)記事。
もう山陰地方も桜は満開だと現地員からの情報が入りました。
この頃の写真ではまだまだ寒そう…。
宍道湖に分厚い雪雲がのし掛かっているようです。(まだ3月上旬だったし…)

でも緑の船お気に入りのお菓子屋さん【KAnoZA】(かのざ)のパウンドケーキには春色が投入されていました。

そして折りよくまたしてもその日は「木曜日」!
こ、これは「もう一度パウンドケーキバイキングに進め」という出雲の神さまの啓示?
=過去記事参照=
★【松江旅情19 出雲のケーキ屋【KAnoZA】(かのざ)】2007年(平成19年)2月19日(月)記事。
★【洋菓子専門店「KAnoZA」(かのざ)HP】
というわけで2度目のパウンドケーキバイキングに突入です♪

んー、ちょっとこの色だと新商品のパウンドケーキのあの春色が分かりにくいですね。
デジカメのメニューの「ホワイトバランス」とやらを「蛍光灯」(だったと…)に変更してみます。
色はきれいに写るけど、ちょっと味気ない写真になっちゃうなぁ。

はい!なんとこの手前のパウンドケーキの底にあるピンク色は桜餅のもち米であります。
ケーキに和菓子!?という組み合わせに、やや不安な気持ちになりつつもぱくりっ!
「ほ、ほーーーっう! こう来ましたか!」
桜の塩漬けがほんのり利いてます。
けっこういけるですよ!

そして、お代りに黒豆のパウンドケーキはお約束。
こちら手前は期待と予想を裏切らない甘酸っぱいイチゴの香りにうっとりしました。
ああ、春なのだなぁ。
この頃外はまだ時雨が降るような季節だったわけですが、ほんの少し早くうららかな春の色を目と口で味わいました。

きっともうこの柳の新芽もふかふかの緑で輝いていることでしょう。
大きな国道沿いにあった小さな神社。
名前は「稲荷神社」。

稲荷神社って「狐」の神社だと思っていた。
でもここには狐は見当たらない。
稲荷神は、宇迦之御魂神(うかのみたま。倉稲魂命とも書く)などの穀物の神の総称である。
宇迦之御魂神の他、以下の神々などがある。
・豊宇気毘売命(とようけびめ)
・保食神(うけもち)
・大宣都比売神(おおげつひめ)
・若宇迦売神(わかうかめ)
・御饌津神(みけつ)
狐を稲荷神の使いとする民間信仰は中世より始まったものである。
後に、狐が稲荷神そのものであると誤解されるようにもなった。
by wiki
「宇迦之御魂神」(うかのみたま)の別名が「御饌津神」(みけつのかみ)。
「けつ」が狐の古名を言い表すことから、「御饌津神」→「みけつしん」→「三狐神」となり、狐が稲荷神の使い、あるいは眷属であるとされたため稲荷神社には狐がよく祀られるようになったのですか。へぇ~!
そういや「きつね」って「けつね」ともよく言いますよ!
本来は穀物・農業の神なのだが、中世以降に工業・商業が盛んになってくると稲荷神は農業神から工業神・商業神・屋敷神など福徳開運の万能の神ともされるようになり、農村だけでなく町家や武家にも盛んに勧請されるようになる。
なので、日本にある稲荷神社は2万社とも3万社とも言われており、屋敷神として企業のビルの屋上や工場の敷地内などに祀られているものまで入れると稲荷神を祀る社は無数と言って良いほどの数になるのだそうな。(驚)
確かにいろいろなトコロにあるものね>稲荷神社。
でもってここの稲荷神社には狐以外の動物がたくさんいた。

この構図を見て西行法師(1118年:元永元年~1190年:建久元年)のこの有名な歌を思い出した。
冒頭の歌は西行が60歳くらいの頃に詠んだ歌だと言われている。
=西行法師(享年73歳)=
生没年:1118年(元永元年)〜1190年3月31日(文治6年2月16日)*釈迦入滅は旧暦2月15日。
1135年(保延元年):18歳…左兵衛尉(左兵衛府の第三等官)に任ぜられる。
1137年(保延3年):20歳…鳥羽院の北面武士として奉仕していた。(この頃から和歌と故実に通じた人物として知られていた模様)
1140年(保延6年):23歳…出家して円位を名のり、後に西行とも称した。
平安時代末期から鎌倉時代初期の天皇から武士に政治権力が移行する時代への過渡期にあって、「歌聖」とも呼ばれた偉大な歌人。
時代は保元の乱、平治の乱、平家の勃興と滅亡、源頼朝の鎌倉幕府の設立と義経の憤死など日本史上でも有数の波乱と変化の激しい時代に生きた。
『新古今和歌集』(*)には最多の94首が入選している。
*第1期の建仁元年(1201年)から第4期まで、建保4年(1216年)までの間に最終的に完成した歌集。
西行は宮廷を舞台に活躍した歌人ではなく、山里の庵の孤独な暮らしの中から歌を詠んだ。
★【花と月を愛した漂泊の歌人:西行法師の生涯】より
=如月の望月の頃っていつ?=
旧暦で2月15日の満月の頃のこと。(*2007年では4月2日)
★【旧暦の計算:こよみのページ】参照。
ちょうど今年のサクラの時期と重なっております。
由緒ある賣布神社の次に「名もなき寺」と持ってきたものの、実はここが「寺」なのか「神社」なのかよく分からない(爆)
ただ、鳥居が見当たらなかったので「お寺なのかなぁ…」ということで。

ここは堀川の近くで、この寺(?)は飲み屋街の住宅に埋もれるようにひっそりと建っていた。
あまりにひっそりとした佇まいだったので何度も通り過ぎてしまっていた。
ひっそりとというよりは、半ば朽ちかけているのじゃ…?と誰も手入れしていないような状態で…。
要するにかなりボロかったのだ。
寺の名前すらどこに書いてあるのか分からない。
彫り物も、写真ではそれなりに写ってはいるが近くで見ると「ここ数年は煤払いもされていないんだろうなぁ…」と分かるくらい蜘蛛の巣だらけである。
お手水ももちろんない。

しかし小さなその建物ながら、その正面にはなかなか立派な彫り物があるのだった。
立派というか、やはりなんとなく緑の船が個人的に好きなタイプの彫り物だということなのだが。
どうやらここの彫り物のメインは「鳳凰」のようだ。
もしかして「朱雀」かもしれない。
柱の内側の波模様は、海というより川の流れのようにも見える。
朽ちかけた寺にしては、彫り物に結構気合が入っているよな気がした。
手入れさえすれば、ここもそれなりに通りかかる人々に気にかけてもらえるだろうに…。
正直「寺」か「神社」なのかよくわからなかったので何を祈ろうかとちょっと悩んだのだが、「ここがちゃんと誰かにお手入れされますように」とだけお祈りしてみた。
ここがというか、この界隈の趣のある古い建物がなくなりませんように、無味なビル郡になりませんように…と願いを込めて。(-人-)
♪「祓え給え 清め給え~」♪
♪「守り給え、恵み給え~」♪
大橋川南岸、新大橋の南詰めに鎮座してある賣布神社。
この名前の「賣布」は「めふ」と読む。
(所在地:松江市和多見町81)→【マピオン地図】

現代漢字では「売布神社」とも書く。
古くは橋姫明神ともいい、松江白潟地域の氏神様でもあったので、通称で橋姫(はしひめ)さんとか白潟(しらかた)さんとも呼ばれているそうです。
橋姫さんというくらいなので女性神らしい。

『出雲国風土記』(*)に「賣布社」(めふのやしろ)、『延喜式』には「賣布神社」(めふのかみやしろ)と記されていた古社だ。
*「風土記」とは?
元明天皇の時代、和銅6年(713年)に出された勅命で諸国が編集した地誌。
前年の和銅5年(712年)に『古事記』が、養老4年(720年)には『日本書紀』が作られており、これらの編集は古代天皇制の威令を高めるために行われた国家事業でもあったとされている。
「風土記」は、郡名の由来、伝承、産物、土地の状態などを解文(上への申請書)の形で記録されたもので、諸国の実情を把握し、『日本書紀』作成の資料とするために編集されたと考えられている。
『出雲国風土記』は天平5年(733年)にまとめられ、地名起源の伝承や地勢、産物などが郡ごとに整然とした構成と詳細な記述で記されているのが特長。
第一部:国の大まかな地勢、編集方針、国名由来、神社や郡、郷、里などの統計。
第二部:出雲9郡に関する統計、郡名由来、伝承、地勢、神社、産物など。
第三部:主要道路の順路と路程、軍制など。
当時大和朝廷が作らせた全国の62ヶ国のうち現存するのは出雲、陸奥、播磨、豊後、肥前の5ヶ国の『風土記』で、他に30ヶ国の逸文が伝えられている。
しかし完成本が残っているのは出雲国のみ。
唯一の完成本である『出雲国風土記』は奈良時代の地方の人々の生活や信仰、自然のありさまを伝える貴重な資料でもある。
★【出雲国風土記について:松江城と周辺観光地案内】より
ちなみに社名の「めふ」は海藻や草木の豊かに生えることを意味しているとある。
お気に入りホテル以外にも何件か別のホテルに宿泊してみたのだが、今後は泊まることはないだろう、というあるホテルグループがあった。
グループと言ったのはそこも駅極近で本館(*仮名:壁紙館)とか別館(*仮名:金網館)があったからなのだが、別々に宿泊してみてどっちもちょと妙~な雰囲気だったので、たまたまその部屋だけが…ということではないのかもしれない。
実は緑の船のミスで夜になって急遽松江にもう一泊しなければならなくなった日のこと。
JR松江駅に出てきていたのだが帰れなくなってしまった。
じゃあまたお気に入りホテルに泊まればよかったのにとお思いだろうが、その日に延長して昼の12時にチェックアウトしたばかりでなんだかまた戻るのも微妙…だったのとまたタクシーに乗るのがめんどくさいのとで、駅から目の前のホテルにそれぞれ電話を架けた。
が、平日なのに「禁煙室」はことごとく満室状態という日だった。
で、一度泊まったことがあるもののイマイチいい印象のなかったその某ホテル(壁紙館)へ電話をすると、看板に掲げてあるような激安の部屋はもう埋まっているが「●●●●円の部屋ならあります」と空いていた。
とりあえず「禁煙室」があったので荷物を担いでそのままチェックインした。
もう忘れてたけど、ありましたよ「八雲立つ第2弾!」バージョン。

この時は晴れて時雨れてまた晴れて…の時かな。
ところで、松江滞在中は老舗旅館皆美館(*)以外にもいろいろなトコロで泊まってみた。
=*過去記事参照=
★【松江旅情12 お宿の夕食】
★【松江旅情13 皆美館の朝】
★【松江旅情14 旅館、朝のもてなし。】
皆美館以外は全部ビジネスホテルだったのだが、その中で緑の船が気に入った♪ホテルがここ↓。

★【松江シティホテル】(の別館)
*本館と別館がある。
受け付けは本館にて。
JR松江駅からはちと遠いが(*タクシーでもだいたい基本料金内)緑の船が好きな界隈に近いので宿泊してみた。
ら、狭いながら気に入ってしまい以後何回か宿泊しているお気に入りホテルだ。
=気に入ったところ=
・ほどほどのお値段だった。(*シングル4900円)一番安い部屋は3900円
・受け付けの印象が良かった。(*これけっこう重要)
・チェックアウトは朝10時だが事前に連絡しておけば昼12時まで延長できる。(*1時間延長料金500円)
・朝ごはん(サービス)の小さーいお弁当がちょどよかった。(*ほんとに小さいです)
・部屋の内装が意味もなくスペイン風だった(*別館のみ)。
・禁煙部屋だった。(*予約時に確認)
・部屋の風呂(ユニットバスだけど)が温泉だった。
・部屋にステキなアンティークなトランクがあった。
