同じくヘルン先生の机のある北部屋。
その西側の隅に「雪見窓」のコーナーがあります。

雪見窓とは言っても、この向こうにも縁側がありますし、実際は北側の障子をスパッと引けばいくらでも雪景色が見られたことでしょう。
なので、これはまだ蛍光灯のない時代、しかも冬には部屋を襖などで仕切ってしまうと推察され、であれば昼間でも暗くなりがちな北部屋の一角に設けられた「明かり採り」用の小窓だったと思われます。
でも、こんなデザインの採光用小窓、がばちょっ!と北側全面を障子にするよりも粋じゃないですか。
床材の艶やかさが、水面を思わせて、とするとこの半円の小窓は沈む太陽、もしくは昇る月を模しているのでは?などと想像させてくれます。
このコーナーにもかつては花瓶を置いてお花を飾っていたと床のキズが物語っております。
もちろん小窓上部に竹器の生け花がございますよ。